音声ブラウザのシェア?ウェブアクセシビリティを考える上で必要なこと

アクセシビリティ:視覚障がい者、音声ブラウザ(読み上げソフト)のシェア:WebClip – ウェブのニュースと Second Life (セカンドライフ) – CNET Japan

今回はWebアクセシビリティの話題。Web担当者なら必ず頭を悩ます音声ブラウザのシェアについて。

Web 担当者は「音声ブラウザのシェアについて」、「必ず頭を悩ます」らしいですよ!マジですか。
・・・すみません。イヤミなやつで。そんなわけありません。>必ず

実際、音声ブラウザはInternet ExplorerやFirefox、Safariなど「いわゆる意味での」ブラウザに比べ、固有の特性があり、それを理解した上でないと正しいアクセシビリティは実現できない。

言いたいことはよく分かるけど、実際問題は違うんです。
音声ブラウザの固有の特性を「理解した上で」だったら、音声ブラウザは、かなりの部分が非力だということがよく分かると思う。こんな状況では、「シェアがどうだから、こうすべきだ」という話には発展しない。
新興のスカイフィッシュ製 Focus Talk なんかは、XP(95)Reader などから抜け出した技術者が、がんばっているだけあって、かなり面白いと思うのですが、現状で比較的シェアを持ってる音声ブラウザには、そういった光るものは感じられません。

音声ブラウザには複数の種類がある。シェアの大きいところでは、IBMのIBM ホームページ・リーダー(通称HPR)や、高知システム開発のPC-Talkerや、IBMのJAWS(ジョーズと読む)などだ。 (※この記事ではわかりやすく説明するため並列にしたが、ホームページ・リーダーは音声ブラウザ、PC-Talkerはスクリーンリーダーで、厳密には別用途)

日本における JAWS の開発・販売は、既に IBM Japan は手を引いていて、有限会社エクストラ(以下、エクストラ) が行っており、国内唯一の正規代理店になっています。
エクストラといえば、静岡県立大学の石川准教授が開発した「EXTRA 自動点訳エンジン」を搭載した自動点訳、点訳支援ソフト EXTRA for Windows の開発・販売元。点字プリンタなどを使う上ではかなり重宝するソフトです。

現時点でのシェアは、ホームページ・リーダーとPC-Talkerが圧倒的と言ってよさそうだ(「現時点での」と枕詞をつけたのは、ホームページ・リーダーはVISTAに「対応しない」ことを宣言しているため、今後はPC-Talkerや他の音声ブラウザへ移動する可能性がある)。

パソボラの経験からも、ホームページリーダ、PC-Talker が比較的シェアを持っているというのは、実感としてもありますが、先にも述べたとおり、これら音声ブラウザは総じて「まだまだ」だと思います。同時に、これらのユーザのシェアをひとくくりに語ることは、無意味でしょう。これは視覚障碍者だけではないのですが、「これに対応しておけば読めるだろう」というわけにはいかないということです。
会場の意見メモは非常に有用な情報だと思うのですが、これだけの意見を言える人は一握りのパワーユーザだけでしょう。多くのユーザは、もっともっと不便を感じていると思います。
もっと広い視野で、テキスト情報の重要性を考え、どんなリッチコンテンツでもテキスト情報を取得できる可能性を付加していくこと。それこそ最低限のアクセシビリティ対応だと思います。個人的な結論としては、本当にアクセシビリティを考えていくのであれば、音声ブラウザのシェアなんて目に入らないはず。アクセシビリティ対応について、社内などでコンセンサスを得るために、と音声ブラウザのシェアを見せても、説得力が生まれるとは思えないのです。「だからどうした」っていう。
もちろん、アクセシビリティを考えていく上での、資料価値はすごく高いのですが。