アクセシビリティリーダー育成協議会

広島大学とマイクロソフトが共同で進めているアクセシビリティ人材育成の取り組み。これを「全国に広げたい」として記事が出ていた。
広島大をお手本に、アクセシビリティ人材育成の土壌を全国の大学へ – Enterprise Watch

マイクロソフト株式会社、広島大学(広大)、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)によって6月1日、アクセシビリティリーダー育成協議会が設立された。情報やサービスの発達により、世の中はどんどん便利になっていく。一方で高齢者や障碍(しょうがい)者など便利さを享受できずにいる人たちがいる。彼らも含め、誰もが便利に暮らせる社会を創出できる人材の育成を、全国の大学で進めるのが目的となる。

(中略)

また、学長の認定による学内資格制度を盛り込んだ「アクセシビリティリーダー育成プログラム」を2006年より開始。すでに約800名の学生が講義を受講し、93名が認定資格を取得したという。さらに資格取得者には研修の場として、障碍者へのIT活用方法などを学ぶ「アクセシビリティリーダー育成キャンプ」をマイクロソフトと共催。これまでに約60名の参加者を輩出するといった実績をあげている。

門外漢の僕が偉そうなことはいえないが、これってどのくらいの実績なのだろうか。
冷静に考えてみて、マイクロソフトは民間企業であり、公的教育機関である広島大学と、アクセシビリティと言う取り組みを進めることは、マイクロソフトの CSR 的にも意義のあることだろう。広島大学としても、他の大学との違いであったり、特色のある大学教育的にも意味のあることだとは思います。
しかし、上記の文面から得られる育成プログラムの「成果」はどうなのだろう。実際の現場でどのような活躍をしているのか、がぜんぜん見えてこない。
情報機器がどんどん普及する今の世の中、アクセシビリティの技術も日進月歩だろう。また、OS だけではなく、AT(支援機器)やウェブサービスなどとの連携も進んでいる。最近で特徴的なのは iPhone 3GS の VoiceOver 対応だろう。VoiceOver は、「画面の自動読み上げ」「通常とは違うジェスチャー」によって、画面を見ずに操作できることを実現している。先進的で好奇心旺盛な一部の視覚障碍者は、すでに活用を始めていて、ウェブ上にも情報がまとまってきています。(iPhone 3GS のVoiceOver解説-1基本
カメラもついて、らくらくホンのような利用が出来るようになれば、目の不自由な人の選択肢が増える。マイクロソフトがそういった情報を、教育プログラムに盛り込むことは考えにくい。いわゆるマルチベンダー、マルチプラットフォームで、横断的に知識や技術の駆使できる人材が必要なのではないか。全国に広めるという意気込みであるのであれば、そうした点での指摘が必要なのではないかと思ったのだ。
もちろん、アクセシビリティについて見識の深い先生界隈であれば、そうした点についてはすぐに指摘できると思う。そういう意味では、マイクロソフトが悪いとか、広島大学の取り組みが不十分だとかそういったことではなく、もっと広い視点・視野で取り組める場が出来ることが望まれると思います。

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